濾過(ろ過)・フィルター、蒸留装置、VOC対策、プラント製造の日本化学機械製造株式会社の蒸留による排水処理の活用例です。
高沸点有機成分の排水処理装置
高沸点物水溶液の低沸点成分は水であるため、この種の蒸留では相当量の蒸気を消費する欠点があります。そこで当社では、この省エネルギー化の問題を考慮し、蒸気節減方式のプロセスとして多重効用蒸留方式を採用しています。
これは一本塔の減圧濃縮方式で行う場合に比較して、蒸気原単位が40%以上節減できるばかりでなく、設備費も安価で済むのが特徴です。
原排液中の濃度が低く、処理量が多い場合ほどその効果は大きくなります。
石鹸の製造工程でアルカリを入れてケン化する時に副産物として排出されるグリセリンを含む廃液(甘水)から、グリセリンと食塩を回収する装置を製作・納入いたしました。廃液は石鹸分を溶解するため、前処理工程(加圧浮上設備を採用)でこれを除去し、三重効用の蒸発缶でグリセリン濃度40%まで濃縮します。次に仕上濃縮缶で80%まで濃縮した後、熱媒加熱の蒸留缶で食塩、ピッチ分、脂肪酸を除去し80%の粗製グリセリンを得ます。
濃縮過程で排出した食塩は水で再溶解し飽和食塩水とし脱色後、元の製造工程で再使用します。
運転は連続運転で自動立ち上げ、運転保持、停止、洗浄などを自動で行い夜間は無人運転となります。
ただ、食塩を遠心分離する工程は操作員のいる昼間の運転のみとしています。
運転方式 | 連続運転 |
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処理量 | 50T/D |
原料組成 | グリセリン8%、水分 82%、食塩10%、アルカリ・脂肪酸類 微量 |
製品 | 粗製グリセリン 80wt%以上 5T/D |
回収食塩 | 5T/D |
操作圧力 | 濃縮工程 8KPa/精製工程 3〜8Kpa |
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